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第1回 2026年10月2日(金)号

5 時間前
読了時間: 8分

対象期間:2026年9月25日(金)0:00 ~ 10月1日(木)23:59 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Ⅰ.今週の総括 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今週の最大のテーマは、「トラック運送事業の取引適正化」と「適正原価」の具体化です。

10月1日からトラック・物流Gメンによる集中監視月間が始まり、公正取引委員会、中小企業庁に加えて警察との連携も強化されました。

監視対象には、長時間の荷待ち、契約にない附帯業務、運賃・料金の不当な据置きなどに加え、違法な白トラへの運送委託も含まれます。

同時に、改正トラック法で導入される「適正原価」の具体的な設定に向けた第3回有識者検討会が10月1日に開催されました。

今後は、適正な運賃収受を制度面から支える仕組みの具体化が進むとともに、運送会社側にも「自社の原価を把握し、説明できる管理体制」がこれまで以上に求められると考えられます。

【今週の重要ポイント】

1.【重要度A】トラック・物流Gメン「集中監視月間」開始

2.【重要度A】「適正原価」の制度設計が具体化へ

3.【重要度A】ドライバーモニタリングシステムの装着義務化

4.【重要度B】冬用タイヤ交換期に向けた大型車の車輪脱落事故防止

5.【重要度B】共同輸配送・帰り荷確保等の物流データ連携補助金4次公募

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Ⅱ.今週の重要トピックス

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1.【重要度A】トラック・物流Gメン「集中監視月間」開始

◆ トピックス概要

国土交通省は、2026年10月・11月を荷主・元請事業者に対する「集中監視月間」と位置付け、トラック・物流Gメンによる監視・是正指導を強化します。

今回の特徴は、国土交通省だけでなく、公正取引委員会・中小企業庁との地方レベルでの連携に加え、違法な白トラへの運送委託防止について警察とも連携することです。

主な監視対象には、長時間の荷待ち、契約にない附帯業務、運賃・料金の不当な据置き、過積載運送の指示・容認、異常気象時の運送依頼、無理な運送依頼などがあります。

さらに取適法に関して、支払遅延、代金減額、買いたたき、報復措置、協議に応じない一方的な価格決定等も対象となります。 

◆ 運送会社への影響

運送会社にとって重要なのは、単に「荷主への取締りが強化される」ということではありません。

自社が受けている荷待ち、荷役、附帯作業、運賃・料金、運送条件等について実態を把握し、必要に応じて客観的に説明できる状態にしておくことが重要になります。

特に、契約内容と実際に行っている業務との間に乖離がないかを確認する必要があります。

◆ ブリックスとしての着眼点

顧問先が不適切な取引条件を受けていても、それ自体を問題として認識していないケースに注意が必要です。

また、現行のブリックス監査では、No.23「運行指示書」において、荷主条件のヒアリングや待機・積込時間の確認まで含めた「構造違反確認」を行う構成となっています。

取引適正化を単なる営業・契約上の問題ではなく、運行計画や労務管理にも波及する問題として捉える必要があります。

情報源:国土交通省

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2.【重要度A】「適正原価」の制度設計が具体化へ

◆ トピックス概要

国土交通省は9月28日、第3回「適正原価の設定に向けた有識者検討会」の開催を発表し、10月1日に検討会を開催しました。

「適正原価」は、改正トラック法によって導入される重要な制度です。

今回の検討会では、日本経済団体連合会、全国中小企業団体中央会、全国交通運輸労働組合総連合、日本新聞協会、全国通運連盟からのヒアリングと個別論点の検討が予定されました。

資料・議事要旨については後日公開予定とされています。 

◆ 運送会社への影響

適正原価の制度設計は、今後のトラック運送事業経営に大きな影響を与える可能性があります。

制度の具体化に伴い、運送会社側にも「自社の運送原価はいくらなのか」を把握し、荷主との運賃交渉において説明できる管理能力が、これまで以上に重要になります。

車両費、燃料費、人件費、高速道路料金、修繕費、保険料、一般管理費等をどのように把握するかが重要になります。

◆ ブリックスとしての着眼点

適正原価は、今後のブリックスのコンサルティングにおける重要テーマとして継続的に分析します。

特に、

・適正原価に何が含まれるのか

・どのような算定方法になるのか

・実運送事業者の原価とどのように結び付くのか

・荷主との運賃交渉にどう利用されるのか

という点に着目します。

情報源:国土交通省

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3.【重要度A】ドライバーモニタリングシステムの装着義務化

◆ トピックス概要

国土交通省は9月30日、道路運送車両の保安基準等を改正し、眠気警報装置・脇見警報装置、いわゆるドライバーモニタリングシステムに関する要件を新たに盛り込みました。

国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)で策定された国際基準への対応です。 

◆ 運送会社への影響

直ちに既存の保有トラックへ装置を追加しなければならない制度ではありません。

一方、中長期的には車両更新時の安全装備や車両価格、車両選定等に影響するため、今後の車両安全管理に関する動向として把握しておく必要があります。

◆ ブリックスとしての着眼点

車両側の安全装置だけでなく、

運転者の疲労・眠気

 ↓

健康管理

 ↓

労働時間管理

 ↓

運行計画

 ↓

点呼

 ↓

車両側の安全支援

という一連の安全管理として捉える必要があります。

情報源:国土交通省

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4.【重要度B】冬用タイヤ交換期に向けた大型車の車輪脱落事故防止

◆ トピックス概要

国土交通省は10月1日、冬用タイヤ交換時の確実な作業実施を呼び掛けました。

これから冬用タイヤへの交換が本格化する時期に入り、大型車の車輪脱落事故防止について改めて注意が必要となります。

◆ 運送会社への影響

タイヤ交換そのものだけではなく、

・適切なタイヤ脱着作業

・ホイール、ナット等の状態確認

・交換後の増し締め

・日常点検

・整備実施状況の記録

まで含めて管理することが重要です。

◆ ブリックスとしての着眼点

現行のブリックス監査では、No.27~31の車両関係について、整備履歴・故障履歴、点検実施頻度等を確認する「予防保全」の観点が設定されています。

季節的な事故防止情報を単なる注意喚起で終わらせず、実際の車両管理状況の確認につなげることが重要です。

情報源:国土交通省

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5.【重要度B】物流データ連携補助金の4次公募開始

◆ トピックス概要

国土交通省は9月25日、中小物流事業者の労働生産性向上を目的とする「共同輸配送や帰り荷確保等のための物流データ連携促進支援事業」の4次公募を開始しました。

物流情報標準ガイドラインを活用し、複数の荷主・物流事業者等が連携して、共同輸配送、帰り荷確保、保管・輸送経路最適化等を実現するための物流・商流情報のオープンプラットフォーム構築・運営を支援する制度です。

公募期間は9月25日14時から10月23日17時までです。 

◆ 運送会社への影響

単独企業のシステム導入を目的とした補助制度というより、複数の荷主・物流事業者等によるデータ連携を前提とした制度です。

共同輸配送、帰り荷確保、実車率・積載率向上などに取り組む事業者にとって検討価値があります。

◆ ブリックスとしての着眼点

今後の物流政策が、

「個々の運送会社の効率化」

から、

「企業をまたいだ物流データ連携による全体最適」

へ進んでいることを示す政策として捉える必要があります。

情報源:国土交通省

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Ⅲ.その他の注目情報

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【物流拠点の防災機能強化】

10月1日、物流拠点の非常用電源設備導入や災害時の支援物資輸送体制構築を対象とする「物流拠点機能強化支援事業費補助金」の二次公募が開始されています。

物流拠点を保有・運営する事業者については、利用可能性を確認する価値があります。

【車両データの可視化・原価管理】

物流専門媒体では、車両・整備・修理等のデータを可視化し、蓄積した車両データを収益改善につなげるサービス等も報じられています。

車両1台単位で収益・コストを把握する考え方は、「適正原価」の制度具体化とも関連するため、今後の物流DX・経営管理の動向として継続して確認します。

【行政処分・監査動向】

対象期間に公表された行政処分情報では、乗務時間等基準告示の遵守、点呼記録、運行指示書、運転者への指導監督等に関する違反事例が確認されています。

今後は個別の行政処分を紹介するだけではなく、


「どの違反項目が全国で多いのか」

「違反傾向に変化があるのか」

「ブリックス監査のどの項目と関連するのか」

を継続的に蓄積・分析する運用とします。

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Ⅳ.今後の注目予定

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1.適正原価

第3回「適正原価の設定に向けた有識者検討会」の資料・議事要旨の公開を継続監視します。

特に、原価項目、算定方法、荷主側の意見、実運送事業者への適用方法に注目します。

2.トラック・物流Gメン

10月・11月の集中監視月間における「働きかけ」「要請」「勧告」、合同荷主パトロール等の実績を追跡します。

3.取引適正化

10月16日に予定されている、国土交通省と公正取引委員会による取引適正化に関する説明会等の情報を確認します。

4.物流データ連携促進支援事業

4次公募期限:2026年10月23日(金)17:00

対象となり得る案件がある場合は、公募要件を個別確認します。

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